岐阜県・飛騨の大自然を全身で感じたいなら、今話題のアクティビティ「ガッタンゴー」が断然おすすめです。
「ガッタンゴー」は、廃線になった線路の上を自転車で走るという、全国でも珍しいアトラクション。
特に「渓谷コース」は、飛騨の山々と清流を間近に感じながら走ることができる、大自然の魅力がぎゅっと詰まった人気コースです。
私も実際に10月の少し肌寒い時期に体験してきました。
小雨が降ったり止んだりするあいにくの天気でしたが、それもまた大自然の演出。
結果的に“雨も楽しむ”忘れられない体験となりました。
この記事では、予約から体験当日の流れ、そして実際に走って感じた感動までを、リアルな視点でご紹介します。
ガッタンゴーとは?飛騨で大人気の廃線アクティビティ
廃線を活用したユニークなアクティビティ

「ガッタンゴー」とは、かつて飛騨地域を走っていた旧神岡鉄道の線路を活用した、廃線サイクリングアクティビティです。
名前の由来は、レールの上を走るときの「ガッタン、ゴットン」という音から。
自転車のようにペダルをこいで進むのですが、走る場所はまさに“電車が通っていた線路”そのもの。
周囲を囲むのは、人工的に整備された公園などではなく、飛騨の山々がそのまま残る本物の大自然。
トンネルを抜けたり、渓流の上の鉄橋を渡ったりと、他では味わえないスリルと感動が待っています。
渓谷コースとまちなかコースの違い
ガッタンゴーには2つのコースがあります。
ひとつは「まちなかコース」。
比較的穏やかな景色で、小さなお子さん連れや観光気分で楽しみたい方におすすめです。
もうひとつが、今回私が体験した「渓谷コース」。
名前の通り、山深い渓谷を走るスリル満点のコースです。
この渓谷コース、実はくまの出現によって運行が中止になることも。

まさに“自然と共存するアクティビティ”なのです。
私が体験した日は幸いにも運行可能とのことで、ドキドキしながら現地へ向かいました。
雨でも決行!大自然の中で非日常体験
この日は小雨が降ったり止んだりする10月。
通常なら屋外アクティビティをためらう天候ですが、ガッタンゴーは雨天決行。
「どうせなら雨もアトラクションの一部として楽しもう」と思い、スプラッシュマウンテン気分で挑みました。
驚いたのは、雨にも関わらず予約が満席だったこと。
人気の高さを実感しました。
飛騨の大自然を感じたい人にとって、多少の雨など気にならないのかもしれません。
ガッタンゴー渓谷コース体験スタート!
渓谷コースへの変更と集合場所までの道のり
もともとは「まちなかコース」で予約をしていたのですが、「せっかく飛騨に行くなら大自然を感じたい!」と思い、当日朝に「渓谷コース」に変更できるか問い合わせました。
運良くキャンセルが出ていて、当日変更が可能とのこと。
しかもこの日はくまの出現もなく、無事に運行されると聞いて一安心。
集合場所は山の中にぽつんとある小屋のような建物。

場所は少し分かりづらいですが、予約時に届いたメールのナビリンクをそのまま使えばスムーズに到着します。
到着すると、確かにそこは“鉄道跡”。

錆びた線路の上に小さな受付小屋が立っていて、なんとも不思議な光景です。

トイレも設置されているので安心。
スタッフの方の対応も丁寧で、初めてでも不安なく過ごせました。
雨対策と料金について
往復で40分ほどペダルをこぎ続けるため、雨具は必須。
私は上だけのカッパを持参していましたが、下半身用がなかったため、売店で購入しました。
ズボン用のカッパが150円、シューズカバーが50円という良心的な価格!


最初は「いらないかな」と思いましたが、購入して大正解。
終わった後も靴が全く濡れておらず、快適に楽しむことができました。
料金は自転車1台あたり6,000円。
我が家は5人で2〜3人乗りを2台借りたため、合計12,000円。
電動アシスト付きでこの内容ならコスパ抜群です。

ちょっとしたお土産もありました。
いざ出発!レールの上を走るスリルと爽快感
受付を済ませると、スタッフの方からヘルメットの着け方や安全ベルトの固定方法の説明があります。

安全対策がしっかりしており、小さな子ども連れでも安心。
いよいよ出発の瞬間、スタッフさんが「いってらっしゃい!」と声をかけてくれ、ペダルを踏み出しました。


驚いたのは、ガッタンゴーの自転車が電動アシスト付きだったこと。
想像以上にスムーズに進み、思ったよりも疲れません。
複数のグループが同時に出発しますが、前後の距離は十分に取られているので、他の人を気にせず自分たちだけの時間を楽しめます。
飛騨の大自然を駆け抜ける!渓谷コースの見どころ
まるで映画のような絶景が連続
ペダルをこぎ進めるうちに、周囲の風景が徐々に変化していきます。

はじめは山あいの静かな林道のような景色ですが、少し進むと突然、視界が一気に開け、渓谷の上を走る鉄橋に差しかかります。

下を覗くと、遥か下には清流がキラキラと輝き、遠くには飛騨の山並み。
高所恐怖症の方には少しスリリングな高さですが、風を切って走る爽快感はまさに非日常そのもの。
この瞬間、「飛騨に来て本当に良かった」と心から思いました。

雨が降っていても、山々の緑はしっとりと濃く、美しいコントラストを見せてくれます。
雨粒がカッパに当たる音と「ガッタン、ゴットン」というレールの響きが混ざり合い、自然と機械の音が一体となる独特の世界。
これこそ「ガッタンゴー」の醍醐味です。
真っ暗なトンネルを抜けるスリル体験
橋を渡り終えると、次は長いトンネルが待っています。

中に入ると外の光は一切見えず、真っ暗。
頼りになるのは自転車のライトのみ。
トンネルの中はひんやりとしていて、まるで別世界に迷い込んだような感覚です。
最初は少し怖いのですが、ペダルをこぐ音とライトの明かりがリズムよく進むうちに、次第にその空間が心地よくなってきます。
やがて遠くに光が見えはじめ、出口に向かって進むと、一気に明るさが戻り、目の前には緑の山々と真っ赤な鉄橋。

この瞬間の開放感と感動は、言葉では言い表せないほどです。
トンネルを抜けた先で思わず声を上げてしまいます。
まさに大自然が迎えてくれる瞬間。
ガッタンゴー渓谷コースが人気な理由が、この体験だけで納得できます。
折り返し地点でのひと休みと交流の時間
コースの折り返し地点に到着すると、スタッフさんが用意してくれたスペースで少し休憩を取ります。

ここでは他の利用者さんたちも集まり、自然と会話が生まれます。
スタッフの方が「ガッタンゴーができた経緯」や「線路の歴史」なども教えてくれて、単なるアクティビティではなく、“この土地の文化を感じる旅”でもあると実感。
写真撮影の時間もあり、レールの上に停まった自転車と渓谷を背景に撮る一枚は、最高の思い出になりました。
帰り道で感じる余韻と達成感
下り坂で一気に風を感じる帰路
帰り道は、行きよりもわずかに下り坂になっているため、ペダルをこぐ力も少なくて済みます。
風を切る音、湿った山の香り、遠くから聞こえる川のせせらぎ。
五感すべてで飛騨の大自然を感じながらのサイクリングは、まさに心が浄化される時間です。
雨に濡れても、カッパとシューズカバーのおかげで快適そのもの。
自然の中を走る贅沢なひとときを堪能しました。
ゴールの瞬間に感じた達成感
スタート地点の小屋が見えてくると、ホッとしたような、終わってしまう寂しさのような不思議な気持ちになります。

家族みんなで「楽しかったね!」と笑顔でゴール。
スタッフの方々も「おかえりなさい」と笑顔で迎えてくれ、温かい雰囲気に包まれます。
なんとこの日は「雨の中でも参加してくれた方へ」と、ガッタンゴーオリジナルのタオルをプレゼントしていただきました。
心も体も温まる嬉しいサプライズでした。
ガッタンゴーはリピートしたくなる体験
今回の体験を通して思ったのは、「ガッタンゴーは一度だけではもったいない」ということ。
季節ごとに景色が変わる飛騨の大自然では、春は新緑、夏は深緑、秋は紅葉、同じ渓谷コースでもまったく違う表情を見せてくれます。
次はぜひ晴れた日にもう一度訪れて、太陽に照らされた渓谷を走りたいと思いました。
それほどまでに、心に残る体験でした。
まとめ:飛騨の大自然を全身で感じる「ガッタンゴー渓谷コース」は最高の思い出に
飛騨の大自然を全身で感じられる「ガッタンゴー渓谷コース」は、ただのサイクリングではありません。
廃線跡という特別な舞台、レールの音、雨や風といった自然の演出、そして飛騨ならではの温かい人々との触れ合い。
そのすべてが一体となって、忘れられない体験を作り出します。
雨の日でも楽しめる工夫、良心的な価格設定、そして何より、自然と共に走る喜びを味わえるこのアクティビティは、飛騨観光の新定番といっても過言ではありません。
もしあなたが「岐阜で楽しいことを探している」「大自然の中で非日常を感じたい」と思っているなら、ぜひ一度ガッタンゴー渓谷コースを体験してみてください。
きっと、あなたの心にも“ガッタン、ゴットン”と響く特別な思い出が刻まれるはずです。


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